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自分のこと大切にできてますか?

 

 

 

 

 

おかあさん

 

元気かな、笑ってるかな。

 

 

 

 

母は町で人気の産婦人科の看護師でした。

新しい命が生まれるとても神聖な素敵な場所で、

ママ達からもスタッフからも信頼されて感謝されて

人望厚い人間でした。

傍ら、私たち4人の子どもたちを育てる

強く優しい母でした。

何にでも一生懸命で、人のためなら

自分の時間も惜しんでしまうような人でした。

そんな人を大切にする母が大好きでした。

 

だからだったのかな、

乳がんが見つかった時にはかなり進行してました。

とにかく家族や仕事が第一で

自分のことは二の次にしてたんだと思います。

 

抗がん剤も民間療法も手術も力の限りやりました。

髪も抜けました、胸も無くなりました。

それでも骨と肺に転移して亡くなりました。

発見から3年、亡くなったのは47歳。

あまりにも早すぎました。

10年前の今日4月24日でした。

 

 

一昨年、私自身の体と心が壊れて動かなくなりました。

母の死から8年経ってようやく、

自分の押し殺していた気持ちに気が付けました。

あの頃は自分自身が壊れないように、

家族が崩壊しないように、

必死で自分の中にしまい込んで、

出てこないようにぎゅーっと押し込んでいた

「悲しい、寂しい、離れたくない」の感情。

 

「泣かない、心配かけない、弱音吐かない」で

どんどん強がりを上書きして向き合ってこなかった感情。

 

自分の気持ちに嘘をついて

見て見ぬ振りをしてきたことに気づき

「今までよく我慢したね」

そう今の自分に声をかけても、

辛くモヤモヤした気持ちは残ったままでした。

 

 

そして10年目、向き合うべきはお母さんの死ではなく、

声をかけるべきは今の自分ではなく、

死に直面した15歳の自分だということに気付きました。

押し殺していた感情、1つ1つ解いてく。

「お母さんと離れたくない。」

勇気を出して伝えてくれた15歳の自分。

 

泣いていいんだよ

強がらなくていいよ

寂しかったね

苦しかったね

 

そう隣に寄り添ってあげることで

15歳の自分を満たしてあげることが必要でした。

一人ぼっちにさせた10年間。

今だに心に残る後悔も、

あの時の彼女なりの決意で決めた行動。認めてあげよう。

ゆっくり向き合っていこうと思えた

10年目という節目の1年でした。

そう思えたのもこの1年たくさんの新しい出会いがあり、それぞれの生き方に触れさせてもらえたからでした。

10年経っていようが、悲しいときは悲しいと

涙を流せるようになりました。

自分と向き合うこと、お母さんを通して学びました。

 

 

 

どんな人間だって

母や父である前に、職場の一員である前に、

誰かの大事なパートナーである前に、

1つの尊い命であること。

 

自分が1番でいい。

自分の気持ちが1番でいい。

自分の体が1番でいい。

 

一生に一度の人生、

頑張ってもいい、頑張らなくてもいい。

 

病気は自分と向き合うためのサイン。

変われるチャンス。

 

母の死から学んだことたくさんありました。

きっとこれからも学べることたくさんある。

 

 

 

 

がんは爆発的に増えています。母が発症した乳がんも若年化が進んでいます。若年化が進んでいるだけでなく、40-50代の乳がん患者も急速に増加しています。

男女関係なく発症する病気も増えています。

衣食住、仕事、子育て全てにおいて、多様化してきている現代で、リスクを高めている要因はたくさんあります。

 

毎年この日は、Facebookでがん検診推進を綴ってきました。

見返したら書き始めて今年で4年目でした。

毎年読んでくれていた方、ありがとうございます。

「大事なことに気が付けるよ」

と声をかけてくれる方々の言葉から、

励ましをいただきます。

その度発信してて良かったなと思えます。

母の死を無駄にしたくないんです。

大事な人が苦しむ姿見て欲しくないんです。

防げる病気、気づける病気だからこそ伝えたい。

 

乳がんに関しては、自分で気がつけるガンとも呼ばれています。毎日おっぱい触ってください。変化に気が付けるくらい、自分に敏感であってください。

 

 

 

 

 

乳がんに限らず、

自分のこと大切にしてください。

自分が思った感情、大切にしてください。

自分を守れるのは自分です。

 

個人的にはね、ママにはみんな幸せ感じていてほしい。

健康でいて欲しい。ママの幸せは子どもの幸せ。

子育て期のママはどうしたって子どもが最優先。

それでもどうか、自分のこと忘れないで。

そんなママ達が自分と向き合い、体を整えて心を癒す、

そんな場所を作るのがこれからの夢です。

 

人はいつか死にます。

今を幸せだと思えていたら、

今この瞬間を満足していたら

心も豊かになるかな。

「思いっきり生きてやったぞー!」

って終わりを迎えられたら幸せ。

いつも笑顔でいる必要はないけれど、

自分の気持ちに素直に考えすぎずシンプルに、

悔いなく毎日を過ごせますように。

 

今年も集まれて良かった。

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お母さんの周りには笑顔がたくさん。

いつも見守っていてくれてありがとう。

 

田中めぐみ